Me me and none but me

こんにちは!

今日はダウランドのリュートソングの中から1曲をご紹介。

この曲は彼のリュート歌曲集第3巻(1603年出版)に載っています。

Me me and none but me / 私、他の誰でもなく私を!

という出だしの歌詞から、強い、熱い思いを感じてしまいます。

歌の内容は、この地上、世俗の喜びからも解放され、穏やかな死をもって天上へと飛び立ちたい。早く天へ迎え入れられたい・・・。

1、2番ともにそのような内容が綴られています。

宗教的な意味か、ダウランド自身の悲しみゆえか、それは分かっていません。

しかし痛切な歌詞とともに奏でられる音楽は、本当に美しいです。

例えば天へ飛び立ちたいと歌う時、それに合わせて旋律も上昇していきます。⤴️

私はその後の、Unto my faithful〜 と歌うところのリュートパートがまるで地上と天上の間を漂っているようで、とても気に入っています。😊

是非注目して聴いてみてください!

ちなみにこの動画ではオルファリオンという楽器を演奏しています。

この楽器についてはまた後日、記事を出そうと思っています。お楽しみに!

Sayuko

Me me and none but me, dart home O gentle Death

And quickly, for I draw too long this idle breath :

O how I long till I may fly to heaven above,

Unto my faithful and beloved turtle dove.


Like to the silver swan, before my death I sing.

And yet alive my fatal knell I help to ring.

Still I desire from earth and earthly joys to fly,

He never happy liv'd that cannot love to die.


私を、他の誰でもなくこの私を、早く家へ入れておくれ おお穏やかな死よ  

そして急いで、 長すぎるこの無益な生命から連れ出しておくれ

ああ どれだけ憧れていることか 私が天上へ飛ぼうとしてから

私の誠実な そして最愛のキジバトの元へと


銀色に染まった白鳥のように、死ぬ前に私は歌い

そしてまだ生きているうちに 弔いの鐘を私は鳴らす

未だ私は熱望している この世とこの世の喜びから飛び立つのを

決して誰も幸福には生きれれない 死を愛せぬものは

Sayuko Yokoyama

In forest when I lived, I had no sound nor voice; But made a lute, with silver sound Men's hearts I do rejoice. ーTimothy Kendall (1577)

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