演奏に集中でき、16,17世紀のイギリスの音楽という、遠く、それでいて音楽と詩が受け入れてくれるような、私の憧れと大好きな音楽を共有できたこと、嬉しく思います。ありがとうございます。
"テーブルに楽譜を置き、楽器をもたれかけ、近くで聴いてもらう"
という、現代の演奏会ではあまり見ないスタイルを実現させてもらいました。
そのおかげか、私もリラックスでき、音楽に"入って"いけたような気がします。
今回の準備期間と本番を経て、感じたことがあります。
それは「古楽 (古い音楽) を演奏するということ」について。
古い、当時の音楽を、当時に近い(全く同じということは無理なので...願わくばそれが叶えば最上だけれど...)楽器や状況で、理解を深めつつ演奏することは、まるでタイムマシーンに乗って過去へ行ったかのようで、
「あ、いま、究極の擬似体験をしているな」
と、思う瞬間がありました。
たとえば、リュートのソロを弾いている時。
「ここにこの装飾を入れたら、ご婦人からYesを引き出せるかな。」
なんて、考えて弾いていました。
そうしてそれが、とても楽しいのです。
全く想像でしかない、昔の人々の生活、その中で音楽はとても近く浸透していた存在で、
現在になり、遠く離れた自分が、その音楽と詩に心を震わせられ、感動し、演奏している。
そうしてそれは、今現在に、それらを再現するために演奏するのではなく、
どうやってもっと当時の人が感じていたことに、自分が近づいていけるのかなと。
自分が古い音楽をすることにとって、それはとても大事なことなのではと、感じました。
その気持ちを忘れずに、次回のパフォーマンスにつなげていきたいです!🤗
さて、今回のセットリストは以下のとおりです。プラス、好きな曲を即興的に弾いてみたり,,,
アンコールは Thomas Morley の "It was a lover and his lass" でした!