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Archiship Library and Cafe での演奏会を終えて、思うことや感想を書いていこうと思います。
まずはご来場くださったお客様、会場設営から広報まで、演奏会を支えてくださったカフェスタッフ様に感謝を申し上げます。
※ ブログに感想を書いてくださいました!こちらもぜひご覧ください。
演奏に集中でき、16,17世紀のイギリスの音楽という、遠く、それでいて音楽と詩が受け入れてくれるような、私の憧れと大好きな音楽を共有できたこと、嬉しく思います。ありがとうございます。
"テーブルに楽譜を置き、楽器をもたれかけ、近くで聴いてもらう"
という、現代の演奏会ではあまり見ないスタイルを実現させてもらいました。
そのおかげか、私もリラックスでき、音楽に"入って"いけたような気がします。
今回の準備期間と本番を経て、感じたことがあります。
それは「古楽 (古い音楽) を演奏するということ」について。
古い、当時の音楽を、当時に近い(全く同じということは無理なので...願わくばそれが叶えば最上だけれど...)楽器や状況で、理解を深めつつ演奏することは、まるでタイムマシーンに乗って過去へ行ったかのようで、
「あ、いま、究極の擬似体験をしているな」
と、思う瞬間がありました。
たとえば、リュートのソロを弾いている時。
「ここにこの装飾を入れたら、ご婦人からYesを引き出せるかな。」
なんて、考えて弾いていました。
そうしてそれが、とても楽しいのです。
全く想像でしかない、昔の人々の生活、その中で音楽はとても近く浸透していた存在で、
現在になり、遠く離れた自分が、その音楽と詩に心を震わせられ、感動し、演奏している。
そうしてそれは、今現在に、それらを再現するために演奏するのではなく、
どうやってもっと当時の人が感じていたことに、自分が近づいていけるのかなと。
自分が古い音楽をすることにとって、それはとても大事なことなのではと、感じました。
その気持ちを忘れずに、次回のパフォーマンスにつなげていきたいです!🤗
さて、今回のセットリストは以下のとおりです。プラス、好きな曲を即興的に弾いてみたり,,,
アンコールは Thomas Morley の "It was a lover and his lass" でした!
会場の Archiship Library and Cafe の雰囲気はこのような感じ。
建築、デザイン関係の本や、美術書、写真集などがズラリ。
カフェを利用するさい自由に読ませてもらえます。
上記写真反対側の出入り口はガラス張りになっていて、開放感があり、
響きが本などで吸収されてしまうかと思っていましたが、
とても歌いやすかったです!!
こちらのカフェの好きなところはたくさんありますが (飲み物もとても美味しい!)、
学生に優しく開かれているところも、とても魅力的。
建築関係の学生さんが、実際に社会での現場の声を聞ける場にもなっているそう。
色んなイベント(私のような音楽関連も)にも会えますし、こういう場は貴重だと思います。
また是非、こちらで演奏させてもらいたいです!次回も素敵な出会いがありますように!
演奏会のお知らせです!
お時間、ご興味ありましたら是非、お越しくださいませ!
皆様に楽しんでいただけるよう、心を込めて準備を進めてまいります。
日にち : 2023年5月27日 (土)
時間 : 13:30 開場、14:00開演
料金 : 2,500円 (1ドリンク付き)、18才以下は500円
場所 : Archiship Library and Cafe (アーキシップ ライブラリーアンドカフェ)
JR京浜東北線 関内駅北口より徒歩5分
神奈川県横浜市中区吉田町4-9
⭐️ お席が15席ほどなので、メール ( lutesinger.s.y@gmail.com ) にてご予約をお願いいたします。
*ご予約時にお飲み物をお聞きいたしますので、ご指定ください。☕️
カフェメニューはこちらよりご覧ください。↓
⭐️ リュートとオルファリオンの音にのせて、16、17世紀のイギリスの流行歌、ブロードサイド・バラッド、リュートソングを弾き語り、演奏いたします。
今回はテーブルを囲んだ状態での演奏になります。
テーブルを囲み、くつろぎながら当時の音楽をお楽しみいただきます。☕️
曲目予定 :
Now, o now / John Dowland
Flow my tears / John Dowland
There were three ravens / Thomas Ravenscroft
A willow garland / Henry Lawes
など
それでは皆様のご来場をお待ちしております!
お気をつけてお越しください。
皆様
あっという間に新しい年にも春が訪れ、薔薇が綻ぶ季節になってきました。
本日はレッスン料についてのお知らせです。
オープン記念の料金は2023年4月30日をもちまして終了しました。
2023年5月1日より 1時間 4,000円 + 会場費 500円 になります。
たくさんのご利用ありがとうございました。
引き続き、1回目のレッスンは無料で受講して頂けます。
これからも皆様の音楽に役立てるよう、努めてゆきます。
400年、500年もの時を経て、今に残る詩(うた)と音楽への理解を深め、楽しんでゆきたいですね!
Sayuko Yokoyama
こんにちは!外は雲ひとつない青空がひろがっています☀️
アリオン音楽教室のお知らせです!
アリオン音楽教室とは・・・?
・リュートを触ってみたい、弾いてみたい
・リュートの伴奏で当時の歌を歌ってみたい
・ルネサンス音楽をもっと知ってみたい
ということが出来ちゃう教室です!
16世紀ごろのヨーロッパの音楽をより身近に、楽しんで体験していただきたく、この音楽教室を開きました。
楽器や歌が初めての方でも、ひとりひとりに合った内容でレッスンを行います。
*レッスン料について
オープン記念の料金は2023年4月30日をもちまして終了しました。
2023年5月1日より
1時間 4,000円 + 会場費 500円
になります。
たくさんのご利用ありがとうございました。
引き続き、1回目のレッスンは無料で受講して頂けます。
❇︎レッスン料 : 教室オープン記念のため、両クラス共に
1時間 2,500円 +会場費(500円)
で行っております。
❇︎1回目のレッスンは無料で受講して頂けます。
❇︎リュートクラスではレッスン内で楽器をお貸ししております。楽器をお持ちでない方でもご安心ください。
こんにちは!
もう11月ですね!まだ秋晴れの日差しの暖かさを感じられますが、徐々寒くなって、個人的に今年の冬は去年より寒い気がしています。。。🥶
今日は10月24日に地元の音楽祭に出演したときの様子を書いていこうと思います!
街音、というタイトルのフェスティバル。
地元の音楽スタジオのオーナーさんが毎年、定期的に開いてらっしゃいます。
午前と午後の部があり、午前は紙芝居やバンジョー、ピアノ弾き語りなど。午後はサックス、クラリネット、ピアノとヴァイオリンのデュオ。私は午後の部に出演しました。
音楽スタジオの室内での演奏になるのですが、なんと、窓やドアを開け放たれたまま行われます。
そしてスタジオの外には長椅子が配置されていて、誰でも聴いていくことができるようになっていました😊
通りすがりの人も音楽を楽しめるようにという、オーナーさんのお考え、とても素敵だと思います。
さて私はBalladを2曲 : Greensleeves, When Daphne from fair Phoebus did fly と、
モーリーの O mistress mine, ダウランドの Go crystal tears などを弾き語りしました。♫
お客さんがすぐ近く、本当に真横にいらっしゃって、なかなかないシチュエーションでとても楽しく演奏することができました。
やはりリュートを弾く時は、すぐ近くに聴き手がいて欲しい。
そう実感することができました。
近くにいてもらうとやっぱり緊張はしますが、無駄な力を入れて弾いたり歌ったりする必要がないので、不思議な安心感があります。❤️
またお客さんが興味をもってくださって、たくさん質問をしてくれました!
そういうやりとりやコミュニケーションをとれたのは、この距離感があったからかもしれません。
またすぐ演奏会をしたいと思います!
こんにちは!
今日はダウランドのリュートソングの中から1曲をご紹介。
この曲は彼のリュート歌曲集第3巻(1603年出版)に載っています。
Me me and none but me / 私、他の誰でもなく私を!
という出だしの歌詞から、強い、熱い思いを感じてしまいます。
歌の内容は、この地上、世俗の喜びからも解放され、穏やかな死をもって天上へと飛び立ちたい。早く天へ迎え入れられたい・・・。
1、2番ともにそのような内容が綴られています。
宗教的な意味か、ダウランド自身の悲しみゆえか、それは分かっていません。
しかし痛切な歌詞とともに奏でられる音楽は、本当に美しいです。
例えば天へ飛び立ちたいと歌う時、それに合わせて旋律も上昇していきます。⤴️
私はその後の、Unto my faithful〜 と歌うところのリュートパートがまるで地上と天上の間を漂っているようで、とても気に入っています。😊
是非注目して聴いてみてください!
ちなみにこの動画ではオルファリオンという楽器を演奏しています。
この楽器についてはまた後日、記事を出そうと思っています。お楽しみに!
Sayuko
Me me and none but me, dart home O gentle Death
And quickly, for I draw too long this idle breath :
O how I long till I may fly to heaven above,
Unto my faithful and beloved turtle dove.
Like to the silver swan, before my death I sing.
And yet alive my fatal knell I help to ring.
Still I desire from earth and earthly joys to fly,
He never happy liv'd that cannot love to die.
私を、他の誰でもなくこの私を、早く家へ入れておくれ おお穏やかな死よ
そして急いで、 長すぎるこの無益な生命から連れ出しておくれ
ああ どれだけ憧れていることか 私が天上へ飛ぼうとしてから
私の誠実な そして最愛のキジバトの元へと
銀色に染まった白鳥のように、死ぬ前に私は歌い
そしてまだ生きているうちに 弔いの鐘を私は鳴らす
未だ私は熱望している この世とこの世の喜びから飛び立つのを
決して誰も幸福には生きれれない 死を愛せぬものは
新しい動画をアップロードしました!
https://youtu.be/9CQPc8jY5Lk
私が弾いている変奏は、17世紀前半に編纂された"The ML Lutebook"からいくつかを選んだものです。
全部でなんと14(!)もの変奏が書かれていますが、どれも本当に違うテイストで、弾いていて全く飽きません。
この曲は16世紀には、イギリス(またスコットランド)にてバラッド / ダンスチューンとして知られており、1600年頃のイギリスの戯曲や文学作品にも登場しています。
例えばSamuel Rowlandsの"Tis Merry when Gossips Meet"(1609)には、
Such store of tickling galliards, I do vow,
Not an old daunce, but 'John, come kisse me now.
と出てきます。この場面は当時の3人の女性(それぞれ未亡人、妻、未婚の娘)がワインを片手に結婚について語っているところです。知り合いの夫婦の話になり、彼らが幸せな結婚生活を語るとき、音楽もダンスもなく、また古いダンス、むずがゆいガリアルドなどではなく、John,come kiss me nowであったと言っています。
この曲が当時どんな意味をもっていたのか、象徴的なものなのか、まだ分かりませんが、これから調べていきたいです。
さらにWilliam Byrdの作曲したものがFitzwilliam Virginal bookに残されています。
さて、私が最後に歌ったものは、スコットランドの歌曲集(c.1800)からRobert Burnsが作詞をしたもので、動画では1番を歌っています😊
結婚を待ちわびている少女が
ジョン、早くキスをして
あなたもよく知っているはず
結婚するにはどうしたら良いかってこと!
と、喜びあふれる詩です。
ぜひご覧ください!
Sayuko
こんにちは!
梅の花がだいぶ咲いてきて、風や日差しのなかに春を感じる今日この頃です。🌷
こちらのブログやウェブサイトはまだまだ準備中で、なかなか更新できていませんが・・・
そんな中、詩を一編ご紹介!
In forest when I lived,
I had no sound nor voice ;
But made a lute, with silver sound
Men's hearts I do rejoice.
Timothy Kendall さんという方の、Flowers of Epigrams (1577年)に収められている詩です。
森の静けさの中に、澄んだリュートの響きだけがポロンと聴こえてくるようです。
リュートはこのように詩の中にも残っていたりします。
面白いですね!
Sayuko
こんにちは!
ようやく、ブログ、ウェブサイトを立ち上げました。
自分の中にある音楽のこと、アウトプットして、こちらでシェアしてゆきたいと思います。😊
Sayuko